紺青の空
黒が少し取れ
深い青へと深化していく
空の色でありながら
どこかの海のような懐かしさ
見上げれば
夜明け
深い青は少しずつ
薄くなる
深呼吸すれば
深い海から浮かび上がったように
澄んだ風が
体をめぐる
見上げれば 夜明け
夢と言う名の
深い海からの
帰還のとき
赤が揺らめく
炎のように
陽炎に映るのは
いつかの記憶
無邪気なあのときには
もう戻れない
夏の燃え残り
最後の一片
記憶の一片も
また、燃え尽きる
さらさらという夏のかけら残る
交差点の真ん中で
せみの声を聞いた。
甲高く
絞り出すような声で
鳴いていた。
哭いていた。
夏が終わる
夏のかけら残る
今のうちに
鳴いておけと
必死の声が
泣き止んだ時
夏と
せみの命は
きっとひっそり終わるのだろう
コレで最後
最後の一声・・・
雲の輝きは、夏色
吹き込む風は、秋色
季節の交差点に
ふと、心を立たせてみる
虫の音色が
心地いい
今年は夏が
駆け足で終わり
感じる空気は
もう色なき風
澄んだ風と
澄んだ音色は
心をだんだん
鎮めていく
窓が泣いてる
窓が泣いてる
私も泣こうか
紛らすために

あのころの私にとっては
雨とは涙と同義だった
雨とは悲しいもの
ずっとそうだった
でも
雨は恵みだと
ある日、教えてくれた人がいた
その人こそ
私の思い人・・・もう一つの‘かぜ’
このときからかな
雨が降るたびに
違ったまぶしさを意識するようになったのは
緑は
晴れの日も
雨の日も
かがやけるもの
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